高血圧と肥満の関係

 肥満になるとなぜ高血圧になるのでしょうか。肥満になると、内蔵に脂肪が蓄積されてきます。内蔵脂肪が増加すると交感神経系の活動を活発化させる物質が分泌されます。交感神経の働きで血糖値や中性脂肪が上昇し、徐々に血圧が上り、やがて高血圧につながります。

 高血圧の原因になる肥満の判定基準としてBMIと呼ばれる体格指数がよく使用されています。BMI値は25以上が肥満となり、20~24にBMI値を抑えることが目標とされています。肥満を改善することによって血圧は降下します。肥満の人が減量できれば、体重の減少にともなって必ず血圧も下がってきます。ただし、急激なダイエットは体を壊しますので、あわてずに日数をかけてゆっくりと減量するようにしてください。

 肥満には運動療法が有効です。そして運動療法は有酸素運動を中心にするのが効果的です。運動は一度に何時間も連続して行うと膝や足首を痛めたり、つらい運動を続ける意欲が無くなってしまいます。ですから、毎日30分程度の運動を継続した方がより効果的です。普段より血圧が高い場合には、運動によって頭痛などの症状が現れることがあります。このようなときには運動を中止して主治医に相談してください。

 肥満は高血圧の原因となるばかりか、いろいろな生活習慣病の原因にもなります。健康を維持するためにBMI値を適正範囲に維持して肥満を防止するように気をつけましょう。



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