高血圧と加齢の関係

高血圧の持病のない人も誰でも加齢によって血圧が上昇する傾向にあります。

日本人では65歳以上の人口のうち60%が高血圧であるというデータもあります。

加齢による高血圧の症状は上の血圧が上がり、下の血圧が下がる場合が多いようです。

加齢による高血圧では、血圧の上下差が大きくなるので、動脈硬化を促進して血管の病気になりやすくなります。

 加齢による高血圧を治療する場合には、65歳以上の前期高齢、75歳以上の中期高齢、85歳以上の後期高齢の3グループに分けて、血圧を下げる目標値を設定します。

前期高齢では140/90が血圧の目標になります。後期高齢では同様に140/90を目標としますが、150/90を暫定目標として、ゆるやかに血圧を下げることを目指します。

高齢の方は急に血圧が下がると、めまいや立ちくらみの副作用が発生するので、3~6ヶ月の期間をかけてゆっくりと血圧を下げるのです。

 高齢の高血圧患者でも、減塩、運動、禁煙などの生活習慣の改善は重要ですが、高齢者の場合には生活の質を考慮して、あまり厳しい制限を要求することは得策ではありません。



     main-04-il02.gif