高血圧は食事療法が有効です。
血圧を下げる食事というと減塩ですが、それだけではありません。
そのためDASH食というのが考えられたのです。
DASH食というのは、アメリカで高血圧対策として考えられた 予防と改善をするための食事です。
食塩を減らすことも考えられていますが、それだけではなく、 動脈硬化を防ぐためには良質のたんぱく質を摂る、 あるいは血行を良くするビタミンE、コレステロールを下げる植物性脂肪なども摂るようにしてあります。
具体的には肉は魚と鶏肉を中心にして、皮や脂を取り除いて食べます。
パンは全粒粉でミネラルと食物繊維をたくさんとり、 またとうぜん野菜や果実を豊富に摂ります。それにナッツや豆類もとります。
アメリカでは8週間の実験で、5週間でDASH食を食べている方が 普通食を食べている方より、最大血圧が11.4mmHg、最小血圧が5.4mmHg下がりました。
血圧はDASH食を続いている間は維持されました。
アメリカでDASH食が普及すれば、心筋梗塞は15%、脳梗塞は30%減るだろうと考えられて期待されています。
日本では国立循環器センターがDASH食を試したところ、 その効果はそれほどでもないとの結果が出ています。
元々和食は魚や野菜をアメリカの普通食よりはるかのとっていますから、 その効果が既に和食にあると思われます。