正常血圧に下がらないという場合には、睡眠障害が高血圧の原因になっているかもしれません。最近では睡眠障害が高血圧の原因であることが明らかになっているのです。
睡眠が不足すると自立神経のひとつである交感神経が活発になり、血液中にアドレナリンが増え、それが心臓の動きを強め、血管を収縮させて血圧を上昇させてしまいます。
睡眠時間が短いということは、反対に社会生活の時間が長くなることになり、これも血圧をさらに高くする方向に働きます。
睡眠時間と高血圧の関係を調べると、若者や高齢者では少しくらい睡眠が足りなくても高血圧にはなりにくいのですが、中年層では睡眠時間が短いと高血圧になりやすい、ということが分かっています。
男女の違いで睡眠と高血圧の関係に差があることも分かりました。すなわち、睡眠が不足すると、男性より女性の方が高血圧を発症しやすいという傾向があるのです。
睡眠障害、特に睡眠中に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」と高血圧の関係は、もっと明白です。睡眠時無呼吸症候群の患者さんでは、夜間に血圧が下がりにくい傾向があるのです。
は睡眠中に呼吸が止まって血液中の酸素が減って二酸化炭素が増加したり、睡眠中に何度も目が覚めることが原因です。